就労定着支援とは?
就労移行支援や就労継続支援と並ぶ行政の障がい福祉サービスの1つに、2018年4月からスタートした就労定着支援というものがあり、就労移行支援や就労継続支援を経て一般就労をした際に相談等サポートを受けられます。
しかし「これをやってますよ」と大々的に掲げている事業所、「これは便利なサービスだ!」という利用者の声をあまり聞いたことがありません。
そこで、まず就労定着支援がどういったものか、そしてその存在意義について筆者の見解を述べたいと思います。
就労定着支援のあらまし
2021年現在の日本において障がい者雇用は、労働人口の減少もあってどんどん増加してきています。しかし一方で雇用されたとしても、障がい者の離職率は非常に高いという問題がありました。(とあるデータによると健常者の2倍ほど。)
そこでその高い離職率に対する対策をとろうということで、就労の定着を支援する障がい福祉サービスが2018年にスタートしたわけです。
就労定着支援の内容
では就労定着支援ではどのようなサポートを受けられるのかですが、一般就労した半年後から3年間、例えば以下のような相談に乗ってくれます。
- お金の管理ができない
- 薬を飲み忘れてしまう
- 遅刻や欠勤が増えてきている
- 職場内でコミュニケーションがとれずに誤解されている
…等々。
就労移行・継続支援事業所からのサポート
ちなみに一般就労をしてから半年間は、所属していた事業所から相談等支援を受けることができることになっています。短期間ですが慣れ親しんだ人に相談に乗ってもらえるのはありがたいですね。
就労定着支援が本領を発揮するのは半年が経過してからです。
筆者の見解
「主治医に相談すると薬を増やされて嫌だ。」「家族とは話が合わない」等々、福祉事業所の力が必要な人もいると思うので、この福祉サービスの恩恵を受けられる人もいると思います。
しかし筆者個人的には、友人・主治医等に相談したら事足りるかなと思うので、もう少し何か定着のモチベーションになるものがないのかと考えてみたところ・・・
今後期待すること
もっと有意義な制度にするために、勤続〇〇年で現金を〇〇円支給とか、そのくらいすれば定着のモチベーションになるのではないでしょうか。
職を失った人には失業保険という制度がありますが、それに相対する制度、職場に定着して長く働き続ける人を金銭的にケアする制度があってもおもしろいかなと筆者は思います。
今後の制度の改定を期待します。
以上です。