ノーマライゼーション
ノーマライゼーションとは?
Wikipediaによると、
1950年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つで、障害者も、健常者と同様の生活が出来る様に支援するべき、という考え方である。また、そこから発展して、障害者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方としても使われることがある。またそれに向けた運動や施策なども含まれる。
Wikipedia
とのことです。つまりは障がい者のような生きづらさを抱えている人が社会的手助けを受け、ノーマルな生活を送れるようにしようという考えです。後述しますが、「お互いが特別に区別されることなく」という文言がキーポイントと筆者は考えます。
ノーマライゼーションの発祥
ノーマライゼーションは、1950年代にデンマークのN・E・バンク-ミケルセンによって提唱されました。
「どのような障害があろうと一般の市民と同等の生活と権利が保障されなければならない」
N・E・バンク-ミケルセン
というものです。
では問います。一部の、障がいを持っているがとても傲慢で感謝の気持ちももたず社会からの援助を当然と考えているような人も一般市民と同等の生活と権利が保障されないといけませんか?
さらに問います。健常者は何かしらの生きづらさを抱えていたとしても社会から援助される対象となりませんか?
ノーマライゼーションの本質
ノーマライゼーションの本質は、障がい者だから助けるだとか、健常者だからどうとか線引きして区別せず、ただシンプルに困っている人に手を差し伸べる、そういったノーマルな優しい社会を作る、そこにあるのではないでしょうか。
ノーマライゼーションが差別を生んだ?
こういったノーマライゼーションの、困っている人のためにという優しさから生まれたのが「障がい者」「健常者」というワードです。もちろんこのことばのおかげで「健常者が障がい者を助ける」という明朗で一見素晴らしい社会システムはできました。
しかしまたそのおかげで、一部の”傲慢な障がい者”や”苦しむ健常者”といった本来想定されていなかった副産物もできてしまいました。
そしてこういう人たちの存在が「障がい者のくせに」とか「健常者なんだから」という思想をもたらし差別を生み出しているのではないでしょうか。
まとめ
時に便利に働く「障がい者」と「健常者」という区別。しかし深く考えずこのワードを使うことは差別を生み出し得ます。
今こそ原点に立ち返って福祉とは何か。ノーマライゼーションとは何か。私たちは考え直さないといけないのではないでしょうか。
以上です。